
BLOODY KISSES / TYPE O NEGATIVE
Artwork : John WadsworthLabel : Roadrunner
Country : U.S
Released : 1993
ニューヨーク産ゴシック・ロックバンドのセカンドアルバム。私が所有しているのはアポロンからリリースされた国内盤で、ユリユリでエロエロなジャケットに惹かれて購入。アートワークのコンセプトはバンド・リーダーのPeter(Vo.B)が担当していて、どのアルバムも緑色を基調にしている。
音楽性は、多国籍な人種と文化が入り交じるニューヨークならではのごった煮で大味なゴシックで、格式の在る欧州産とはかなり質感が違う。Peterは以前、ハードコアバンドをやっていた為、曲中にもハードコアの名残を感じさせる攻撃的なパートが散見され、それが良くも悪くもバンドの個性になっていると思う。特に「白人を皆殺しにしろ!」と只管連呼する疾走曲「Kill All The White People」はそれが顕著だ。しかし次作以降はハードコアな要素はすっかり影を潜めてしまうのが個人的には残念ですな。ジャンルを問わず、方向性がはっきりと定まらず、或は定まっていてもまだ地に足が付いていない混沌としている時期の音源は面白いものが多いよね。それからこのアルバムは、曲間をSEで繋いだりとトータル指向の強い作品になっていて、所々でお姉ちゃんの喘ぎ声が堪能出来ます。6曲目の「Summer Breeze」は70年代ヒットソングのカバー。
ヘビー度 :★★★★
耽美度 :★★★
ナルシス度:★★★★★
現在はオリジナル以外に、ボーナストラックが追加された2枚組リマスター盤や1st〜6thまでのボックスセットなんかも在る。特にボックスセットはCDアルバム1枚分の値段なのでお得感があるし、彼らの音楽遍歴も辿れてオススメ。